誰もが一度は経験したことのあるスニーカーのサイズのお悩みについてスニーカー修理職人が解説していきます。

ほおっておくと外反母趾などの足のトラブルにも通じるスニーカーのきつい!といったお悩み、とても多いのではないでしょうか?無理して履くよりも修理して履いて足の健康を保ちましょう。

まずはどういった素材の靴が伸びるのかもしくは伸びないのかについてです。

素材別この靴は伸びる?伸びない?

スニーカーがきついといったトラブルは通常アッパー(靴のソールを除いた部分)を伸ば
すことによって緩和されます。スニーカーのアッパーが伸びるのか伸びないのかは主に2
つの要因によって決められます。

  1. アッパーの素材
  2. ソールの形状

1のアッパーの素材がどういった場合に伸びるのかをまずは解説していきます。

アッパーが合皮の場合

合皮、つまりフェイクレザーです。本革ではないのが合皮です。最近の合皮は本革と見間違えるほどのものも多く、修理職人でも見分けがつかない場合もあります。

合皮のスニーカーがきついといった場合はある程度であればサイズを伸ばすことができます。この「ある程度」は靴にもよりますが0.5㎝程度が目安となります。(横、縦ともに)

感覚的にいつもの履き慣れた靴よりもややきついといった場合は合皮でも調整可能です。逆にかなりきついといった場合は緩和することは可能ですが、完全に履きやすく調整することは合皮の場合は困難な場合が多くなっています。

アッパーが本革の場合

本革の場合はどうでしょうか?本革といっても下記のようにいろいろあります。

  • 豚革
  • 牛革
  • シープスキン
  • オーストリッチ
  • 爬虫類系

基本は哺乳類系の皮革は比較的伸びやすく、爬虫類系はあまり伸びないとおぼえておきましょう。スニーカーのアッパーが牛革などであればきついのを無理せず、早めに修理店に依頼するのがベストです。

ナイロンやテキスタイル

結論から言うとほとんど伸びません。しかし諦めないでください。ほかの方法で状態を緩和できる可能性もあります。こちらに関しても修理店にて相談するのがベストです。

伸ばしにくいソールの形状

アッパーの素材が本革でも場合によってはきつい状態が緩和できない場合があります。

ソールの形状が「カップソール」の場合はアッパーを伸ばすのは非常に困難です。カップソールとは名前のごとくソールがカップ状(お椀型)になっているソールです。

ナイキだとエアーフォースワン、アディダスだとスタンスミスなどです。コンバースやヴァンズなどはほとんどがカップソールとなります。

このカップソールはアッパーをゴム製のソールで覆っているためアッパーの素材に関係なく伸ばすことが非常に困難です。

自宅でストレッチャーを入れて保管する

伸びにくい素材でも自宅でストレッチャーを入れて保管するのは一つの手かと思います。伸びなくても癖を付けることができるかもしれません。

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サイズがきつい場合につま先やかかと部分のを開いたまま保管し、革を伸ばしたり癖を付けることができます。表面がツルツルで光沢のある硬質ポリウレタンなので靴を傷つけません。